子犬の散歩はいつから始める?散歩デビューに必要な準備や注意点をまとめて解説
家族の一員として迎えた子犬との散歩は、飼い主にとって特別な時間です。早く散歩を楽しみたいけれど心配事が多く、いつから散歩を始めたらよいのか悩む飼い主さんも多いようです。そこで今回は、子犬の散歩はいつから始められるのか、散歩デビューに向けて必要な準備と注意点をまとめてみました。
目次
子犬の散歩の必要性
飼い主との上下関係をはっきりさせて信頼関係を築く
毎日の散歩は飼い主と犬の信頼関係を築く大切な時間です。飼い主と一緒に歩いたり遊んだり、コミュニケーションを取る絶好の機会になります。
また、飼い主が散歩をリードすることで、上下関係をはっきりさせながら絆を深めることができます。
社会性を身につける
子犬にとって散歩は社会性を身につける勉強の場でもあります。家で過ごす時間とは違って、散歩ではさまざまな刺激を受けることができます。
男性や女性、子供、高齢者などいろいろなタイプの人と触れ合う、犬同士で遊ばせる、車や自転車、工事の音など、外の世界に慣れさせることも大切です。
子犬の時期に多くのものを見て経験すること、他の犬や人と触れ合うことは、社会性を育むために必要なことです。
運動による健康維持
小型の室内犬は家の中で運動量が十分に思えますが、やはり毎日の散歩は欠かせません。運動で筋肉をつけたり排泄を促したりするのはもちろん、家の外を散歩することは犬のストレス解消や気分転換にも繋がるためです。
また、散歩によって食欲が増え、子犬の成長や健康維持にも役立ちます。さらには、四季を感じながら散歩することで、ホルモンの調整にも寄与します。
散歩中は自宅で過ごすよりも頭を使う場面が多く、脳内神経が活発に働くのも子犬にとって嬉しいメリットです。
子犬のうちに多くの経験をさせる
犬がある程度大きくなってからのタイミングだと、社会性を身につけるのが難しくなってしまいます。大きくなってから嫌な思いや怖い経験をすると、恐怖心が強くなり繊細な性格になってしまうこともあります。
子犬の時期に多くの経験をさせておくことで、その後の愛犬の生活が豊かになります。旅行に連れて行く、他の犬や飼い主と仲良く遊ぶ、愛犬と楽しい時間を過ごすためにも、いつから散歩を始めるか計画して、子犬のうちに多くの刺激を受けて社会化トレーニングをしておきましょう。
子犬の散歩はいつから始めればいい?
では、子犬の散歩デビューはいつから始めればいいのでしょうか。犬種によって異なる場合もありますが、さまざまな刺激や状況に対して、順応しやすい生後3ヶ月以前の子犬の時期を目安に済ませるのが望ましいと言われています。
生後4ヶ月以降になると恐怖心や警戒心が強く表れ、社会化トレーニングが難しくなってくるためです。
この社会化期に家から子犬を出さずにいると、成犬になっても初めて見るものや初めて聞く音などに敏感になり、怖がりな性格になってしまいます。
子犬の散歩デビューに向けて必要な準備
首輪やハーネス、リードに慣れさせる
いつから散歩を始めるか決めたら、散歩デビューに向けて首輪やハーネス、リードに慣れさせて準備しておくことが重要です。まずは、普段過ごす部屋の中で首輪やハーネスを装着して様子を見てあげましょう。慣れてきたら、リードを付けて部屋の中やベランダ、庭などを歩いてみましょう。
首輪やハーネスを嫌がるようなら、紐やバンダナなどを首に軽く結んで練習する方法がおすすめです。回数を重ねて慣れてきたら、首輪やハーネスを付けてあげましょう。
散歩デビューの前に、首輪やハーネス、リードを使った散歩の仕方をマスターしておきましょう。
部屋の外の音やニオイに慣れさせる
犬種によっても異なりますが、もともと警戒心が強い性格や好奇心旺盛な性格など、子犬の性格もさまざまです。外の世界は車の音や鳥の鳴き声、草や他の犬のニオイなど、刺激が多く怖がってしまうこともあります。
本格的な散歩デビューの前に、抱っこやキャリーバッグを使うなどの方法で回数を重ねていき、外の環境に慣れさせておくことも大切です。
ワクチン接種を完了させる
生後1ヶ月半~3ヶ月頃になると初乳からの免疫が徐々に減り、感染症のリスクが高まります。感染症予防のためにも、生後2ヶ月頃を目安にワクチン接種する必要があります。
3回目のワクチン接種が完了してから2週間は様子を見て、体調に問題がないことを確認してから散歩デビューしましょう。
家族以外の人や犬に慣れさせる
子犬を家族に迎えた際、友人や近所の人が遊びに来る機会もあります。家族以外の人と触れ合うことは子犬の刺激になり、人に慣れさせるトレーニングになります。普段行っているしつけやマナーを守れるかどうか試すこともできます。
ワクチン接種が完了していれば、他の犬と触れ合う機会も積極的につくりましょう。まだワクチン接種が完了していなければ、抱っこ散歩などの方法をとりましょう。
初めは警戒心が生まれ吠えてしまうこともありますが、子犬のうちに多くの犬とコミュニケーションをとることで、社会性が育ち落ち着いて触れ合えるようになります。
散歩を楽しむためのグッズを準備
水やトイレグッズ、迷子札は散歩の必須アイテムです。いつから散歩を始めるか計画し、散歩デビューまでに準備しておきましょう。
水は飲み水としてだけでなく、マーキングのニオイを消すのにも使用します。子犬が飲みやすいよう、ペットボトルに取り付けるタイプのトレイやシャワーなどがあると便利です。
トイレグッズは、ゴミ袋、ティッシュ、ウェットティッシュ、スコップを準備しておくと排泄物をスムーズに片づけられます。
これらの散歩グッズは、マナーバッグなどにひとまとめにしておくと便利です。
散歩の仕方に慣れていない時期は、動きやすい肩掛けバッグがおすすめです。
散歩中に両手が空いていると、おやつなどのご褒美をあげたり、おもちゃで遊んだり、抱っこしたり、といった子犬の突然の行動にも対応しやすくなります。
子犬の散歩デビューで押さえる基本
散歩する場所
初めから車が通る道路を散歩するのは危険です。まずは公園やドッグランなどの安全な場所まで車やキャリーバッグで連れていき、散歩を楽しみましょう。回数を重ねていき、子犬はもちろん、飼い主も散歩の仕方に慣れてきたら、安全なルートを考えて散歩するようにしましょう。
散歩する時間帯
子犬の時期は特に体高が低いため、地面の温度を感じやすく、うまく体温調節できないことがあります。特に夏の日差しが強い時間は、アスファルトの熱で肉球のやけどや熱中症を引き起こす可能性があります。
できるだけ身体の負担を軽減できるよう、散歩は季節や天候によって過ごしやすい温度の時間帯を選ぶことが大切です。
また、散歩を始めてから間もない時期は、車の交通量や人の多い時間帯を避けることをおすすめします。散歩に慣れていない子犬の場合、車の騒音や人などを怖がってしまうことがあるためです。
子犬が安心して散歩を楽しめるよう、一日の中でも落ち着いた時間帯を選ぶことが重要です。
散歩する回数や時間
子犬の時期の散歩は、1日2回、過ごしやすい時間帯に30分程度を目安にしてください。
成犬の場合、犬種にもよりますが、小型犬は20〜30分、中型犬は30分、大型犬は60分散歩するのが理想的なので、子犬の成長に合わせて徐々に回数や時間を増やしていきましょう。
生後1年未満の子犬の場合、まだ骨が成長段階なので、負担にならないよう様子を見ながら、散歩の仕方や回数、時間、タイミングを調節することが大切です。
子犬の散歩デビューでの注意点
リードの長さに注意
リードは少したるんでいる状態が理想ですが、好奇心旺盛な子犬の時期はリードを引っ張ってしまうことがあります。
好きな場所へ行きたい、興味のあるものを見つけた、などといった子犬の気持ちの表れではありますが、気管虚脱という病気や交通事故の原因にもつながるので注意が必要です。
こうした危険を回避するために、できるだけ早い段階で「リーダーウォーク」の訓練を始めることをおすすめします。マスターできれば犬がリードを引っ張ることなく、自発的に飼い主の足元に寄り添って歩くようになり、落ち着いて散歩ができます。
加えて、飼い主が主導権をとって歩くことで、散歩中のさまざまな危険やトラブルを防ぐことができます。
拾い食いに注意
好奇心旺盛な子犬の時期は、散歩中の拾い食いに注意が必要です。落ちている食べ物やタバコの吸い殻、ゴミ、他の動物の排泄物などを口に入れてしまうと、お腹を壊したり感染症のリスクが高まるので、拾い食いしないようにしつけをしておきましょう。
さらに、腐った食べ物だけでなく、毒性のある植物や、除草剤のかかった草で中毒になる危険もあるので、散歩中は十分注意を払う必要があります。
子犬が拾い食いを止めたときは、おやつをあげて褒めてあげましょう。
人や他の犬に吠えないよう配慮
子犬が人や他の犬に吠えるのは、警戒心の表れです。万が一興奮して吠え続けるようなら、子犬の背中を撫でて落ち着かせてあげましょう。
子犬が散歩に慣れてきてから、少しずつ人や他の犬と触れる機会を増やし、社会性を身につけることで過度に吠えることがなくなります。
そのほかにも、街には動物アレルギーや犬が苦手な人もいます。子犬が他の犬や人に興味を持ったときは、相手に一声かけて大丈夫なら近づきましょう。
子犬が飛びついてケガをさせてしまうなど、トラブルを避けるためにも注意が必要です。
足元の悪い日はなるべく散歩を避ける
子犬の時期は雨の日に無理に散歩をする必要はありません。梅雨の時期のように、雨が続く季節は雨が弱まっているタイミングを見計らって適度に散歩しましょう。
雨の日は足元が悪く、肉球がふやけて傷つきやすくなります。水たまりに排泄物が溶けた病原菌やウィルスにも注意が必要です。
また、毛が濡れたままの状態で放置すると、皮膚炎や外耳炎を引き起こす原因にもなります。散歩が終わったら足を洗う、濡れた身体を拭くなどのケアをして、清潔にしてあげましょう。
まとめ
子犬の散歩はいつから始めるのがよいのか、しっかりと準備をして散歩の仕方をマスターすることで、多くの心配事は解消できます。
子犬の時期はあっという間で、とっても貴重な時間です。運動不足の解消や気分転換、しつけを行って飼い主との信頼関係を深める時間でもあります。
毎日の散歩で子犬と一緒にたくさんの経験を積んで、健やかな成長を見守りましょう。