犬との旅行はいつから行ける?注意点や準備すべきものを押さえて旅に出よう

愛犬との旅行は普段の生活にはない、特別な思い出がつくれる時間です。犬を飼い始めて、旅行にいつから行けるのかワクワクしている飼い主さんも多いのではないでしょうか。犬との旅行はいつから行けるのか、また初めての旅行での注意点や準備すべきものをご紹介します。

ワクチン接種が完了してから

犬を旅行に連れていくためには、ワクチンプログラムが完了していることが必須条件となります。犬種によってもワクチンプログラムが異なりますが、だいたい生後4~5ヶ月以降となります。ワクチン接種が完了していない子犬の場合、まだ抵抗力が弱く感染症にかかってしまう恐れがあります。

また、旅行先のドッグランや宿泊施設などでは予防注射接種済みが必須となっている場合があります。狂犬病の予防注射やワクチン接種の証明書も準備しておきましょう。そのついでに、フィラリアの予防、ノミ・ダニ対策の薬をかかりつけの病院で処方してもらいましょう。

トイレのしつけができてから

旅先で粗相をしないよう、トイレのしつけができてから旅行をすることをおすすめします。トイレのしつけができていないまま旅行をすると、飼い主も愛犬もストレスが溜まってしまいます。愛犬との旅行を満喫するためにも、トイレや無駄吠え、「お座り」や「待て」などの基本のしつけに問題がなくなってからにしましょう。

社会化トレーニングを始めてから

社会化トレーニングは、犬が人間と暮らしていくために大切な訓練です。生後3ヶ月頃までの社会化期に新しく出会う人や動物、初めての場所や音、物に対して怖がったり興奮しすぎたりしないよう慣らしていくことが重要です。

十分な訓練ができれば、旅行の慣れない環境や初めての人、他の犬にもパニックを起こさず対応できるようになります。愛犬と旅行にいつから行けるかは、この社会化トレーニング次第です。

好奇心旺盛な子犬の時期に、距離を問わずお出かけをたくさんしておくことで、旅行などのイベントも日常のひとつになり、落ち着いてお出かけできるようになります。体調に気を配り、愛犬のペースに合わせて休憩を取りながら、飼い主とさまざまな経験を積んでいくことが大切です。

犬との旅行を楽しむための注意点

ワクチン接種の直後は旅行を避ける

ワクチンプログラムが完了しているからといって、ワクチン接種直後に旅行をするのは避けましょう。ワクチン接種後は犬の免疫力が弱まっているので、体に負担がかかってしまいます。いつから行けるか待ち遠しい気持ちを抑えて、愛犬の健康状態やタイミングを考えながら旅行の計画を進めましょう。

体調管理をしっかり行う

ワクチン接種やしつけなど、犬を旅行に連れていくための準備がいくら整っていても、当日に犬の体調が悪ければ日程の変更をする必要があります。特に子犬の時期は体調が変化しやすいので、しっかり様子を見てあげましょう。

また、旅行直前はいつもと違う行動やストレスがかかることは避け、リラックスして過ごすことが大切です。旅行に向けてトリミングに連れていく、ペットフードを変えるなど、愛犬に負担となることは注意が必要です。旅行にいつから行くか決めたうえで、余裕をもって準備してあげることが大切です。

乗り物酔いに注意する

犬は乗り物酔いしやすいので、旅行で使う交通手段に慣れさせてあげることが大切です。車を利用するなら近所をドライブする、電車なら一駅ずつ練習するなど、普段のお出かけで少しずつ乗り物に慣れさせることで、旅行中の愛犬の負担が減ります。

初めての旅行であれば、愛犬の様子を見ながらマイペースに動ける車移動がおすすめです。自分の車なら車酔いで粗相をしてしまっても、すぐに対応できて、こまめに休憩が取れます。子犬の時期なら、近場の日帰り旅行から始めてみるのもおすすめです。

もし乗り物酔いが酷いようなら、かかりつけの病院で酔い止め薬を処方してもらっておくと安心です。

旅行の時期や温度管理に注意

子犬の時期は体温調節がうまくできないので、暑さや寒さに対応できず体調を崩してしまう可能性があります。夏の旅行は熱中症対策に、冬の旅行は寒さ対策をしっかり行うことが大切です。そのため、初めての旅行の場合は、愛犬が過ごしやすい時期を選ぶと良いでしょう。

クレートやキャリーバッグ内は気温が高くなり、空気もこもりがちです。涼しい時期でも熱中症に注意をして、こまめに水分補給をしてあげることも重要です。特に夏場はクールマットなどの冷却グッズを活用するのもおすすめです。

愛犬が旅行で粗相をしてしまったら?その原因と注意点を解説

旅行では万が一のトラブルが起きることを考え、いろいろな持ち物が必要ですよね。旅行などの外出先の不安要素の一つとして「愛犬が粗相をしてしまったら」ということが挙げられます。

しつけをしっかりとしていても、環境が変われば犬もストレスを感じ急に粗相をしてしまうかもしれません。犬が粗相をしてしまうことには、何かしらの原因があるはずです。その原因と注意点について解説していきます。

旅行先で粗相をしてしまう原因

旅行先で愛犬が粗相をしてしまったらただ叱るのではなく、「なぜしてしまったのか」という原因を探ることも大切です。粗相をしないようにしつけをしていても、体調や環境の変化で思いもよらないことが起こる事もあります。その原因として考えられる事は、以下のことが挙げられます。

・精神的に落ち着かない

・体調が悪い

・構ってほしい
・分離不安定

・老化

旅行ではいつもと環境が変わり、周りを警戒することによって普段と違った行動に出る事があります。また、食べ物の変化により、体調を崩してしまうかもしれません。他に考えられるのは飼い主さんが旅行に夢中になり、十分に構ってあげられていないことです。

分離不安定とは、飼い主さんの姿が見えなくなる事で不安になり吠えたり粗相をしてしまう事。旅先では、飼い主さんも夢中になって旅行を楽しんでしまいますよね。しかし、愛犬は飼い主さんに放っておかれると不安になったり寂しくなります。愛犬と一緒に旅行に来ていることを忘れずに、一緒に旅行の思い出を作りましょう。

また老犬の場合は、トイレに失敗する回数が増える事もあります。その場合は、持ち物にマナーパンツやマナーベルトを準備しておくと便利です。

旅行先で粗相をしてしまったら

旅行先で粗相をしてしまったら、という不安からトイレ関係の持ち物が増えてしまいがちですよね。犬同伴OKのホテルや旅館、お店の場合、そういったトラブルも想定しているはずです。もし愛犬がトイレに失敗してしまったら、すぐにスタッフの方に報告しましょう。

また消臭効果のあるマナーポーチや、トイレシートなどは常に持ち物に用意しておくと便利です。

愛犬が旅行で粗相をしないための注意点

犬は「いつもと環境が変わりトイレの場所がわからない」、「知らない場所で不安になりマーキングをしてしまう」なんて事もあります。普段は外でしかトイレはしない、という犬でも旅先では外にいるのと同じです。

持ち物にマナーウェアを常備していても長い時間つけていると蒸れてしまったり、愛犬が嫌がってしまう事もありますよね。旅行中、長時間つけていなくてもホテルの部屋に入る前には、マナーウェアをつけておくと安心です。

ホテルだけでなく長居するかもしれない施設に入る際には、いつでもマナーウェアをつけられるように持ち物に準備しておきましょう。

犬との旅行を楽しむための準備

散歩で外の環境や人、犬に慣れさせておく

いつから旅行に連れて行けるか待ち遠しいと思う飼い主さんも多いでしょう。散歩ができるようになったら、公園や散歩コースを変えて環境の変化や人・犬に慣れさせておくことも大切です。普段のお出かけでしっかり社会化トレーニングを行えば、旅行中のトラブルを防止でき、マナーを守って過ごすことができます。

愛犬が新しい場所や人、犬との出会いを楽しいと思ってくれれば、飼い主との旅行の機会がさらに増え、一緒にさまざまな経験や新しい世界を楽しめるようになるはずです。

ケージやリードに慣れさせる

旅行における目的地への移動中はクレートやキャリーバッグの中で過ごす時間が多くなり、旅先ではリードを付けてお出かけすることが必須になるので、どちらも旅行前に慣れておく必要があります。普段からクレートやキャリーバッグを部屋に置いて、中で過ごす練習をしておきましょう。

旅行中はクレートやキャリーバッグがセーフティーエリアとなり、ホテルなどの慣れない環境でも、愛犬がリラックスして過ごすことができます。愛犬と一緒にベッドで寝るのを禁止している施設も少なくはないので、クレートやキャリーバッグの中で寝られるようにトレーニングしておくと安心です。

食事やおやつを小分けにして準備

旅行先でできるだけストレスを軽減できるように、いつも食べているドッグフードやおやつを持参しましょう。食べやすいパウチタイプや夏でも日持ちするドライタイプなどがおすすめです。ドライフードならジッパー付き保存袋に一食分ずつ小分けにして持っていくと便利です。

また、移動中などでもお腹が空いたらすぐにあげられるよう、水やフードボウルを一緒に準備しておいて、荷物も分かりやすくしておきましょう。慣れない旅先でフードをこぼしてしまうなど、食事が足りなくなってしまう事態にならないよう、1日分多く用意しておくと安心です。

お気に入りのおもちゃやグッズを用意する

初めての遠出となる旅行は、犬にとって不安な場面が多くなります。少しでも安心して過ごせるように、お気に入りのおもちゃや飼い主のニオイが付いたブランケットなどを用意しておきましょう。

移動中のクレートやキャリーバッグ、宿泊先のお部屋などで過ごす時間も、お気に入りのグッズがあればストレスを軽減でき、愛犬もリラックスして過ごせます。

トイレの準備

旅先でも粗相のないよう、旅行前にトイレのしつけを行い排泄のコントロールができるようにしておきましょう。宿泊施設の部屋等、いつもと違う場所でもトイレができるようにトレーニングしておくことも大切です。

旅行にはトイレシートの下に敷くものを用意しておきましょう。100均ショップのレジャーシートが手頃で使い勝手もよいのでおすすめです。トイレシートと敷物をセットで使えば、宿泊先の床や畳を汚すのを防止できます。

また、旅行中は食事やトイレのタイミングが変わるため、いつもより粗相しやすいので注意が必要です。飼い主さんも旅行中に愛犬が粗相しないか不安になってしまうのであれば、マナーパンツやマナーベルトを用意しておくと安心してお泊まりできます。

まとめ

愛犬と旅行できるタイミング、そしてその旅行を楽しむための注意点や事前に押さえておくべきことをご紹介しました。初めての旅行は心配事が多くなりますが、しっかり計画して準備を整えれば、飼い主も犬も一緒に旅行を満喫できます。周囲への気遣いやマナーを忘れずに、愛犬との旅行を成功させましょう。