犬と泊まれる宿の経営・開業方法

本記事ではペットツーリズム 犬と泊まれる宿の経営・開業方法について、犬と泊まれる宿の集客・開発支援を行う「いぬやど」のノウハウを紹介します。

開業に必要な基本情報と前提知識

犬と泊まれる宿の需要

犬を飼っている世帯は全国で715万世帯。全世帯の12.6%に相当します。
このうち「犬と一緒に泊まりの旅行したことがある」(18.5%)、「いつか犬と一緒に泊まり旅行をしてみたい」(31.1%)とペットツーリズムのニーズは全体の49.6%と巨大市場となっており、インバウンドに次ぐ有望な市場といえるでしょう。
※出展:旬肝旅行新聞

開業エリアの検討

立地の選び方

予算や施設構成など計画により大きく異なりますが、原則人口の多い主要都市エリアから距離・アクセスが良いエリアを選ばれることをおすすめします。目安として、車移動で2時間前後以内が好ましいです。
長距離の車移動は人間同様に犬もストレスを感じます。せっかくの旅行で体調を崩すようなことがあっては元も子もないので、遠方になればなるほどペットユーザーの選択肢からは外れていきます。

土地の選び方

立地選定も重要ですが、集客・ビジネス面で非常に重要な部分となります。
誰しもが海や川が見えるようなロケーションの良い土地を理想とされると思いますが、見つけることは至難の業です。
また、抜群の条件の土地は価格も非常に高く、採算の取れない土地の可能性が高い傾向にあります。ここでは最低限クリアするべく条件をご紹介さいます。

<最低限クリアすべき条件>
・主要都市部から2時間以内
・インフラが整っている
・各種規制をクリアできている
・旅館業取得可能エリア
・交通量の多いロードサイドではない
・市街地ではない

ペットツーリズムの理想的なロケーション

法規制への対応

施設を開発、開業するにあたり様々な規制・法律をクリアする必要があります。
主に旅館業法、建築基準法、都市計画法、自然公園法、消防法、開発許可申請等、多くの規制・法律があります。
これらの規制関連により、ロケーションが良くても開発・開業ができないケースは多々あります。
各規制・法律を理解せず土地の購入などを進めて、後々トラブルになるケースも散見されます。
各所への事前協議、または施設プロデュース会社に依頼されることをおすすめします。

犬と泊まれる宿のコンセプトづくり

集客を最優先に考えた施設づくりを

宿泊業の経営要素で最優先されることは集客です。
お金がかかった施設でもユーザーの需要やニーズを無視した施設が選ばれることはありません。
「これくらい掛かったから販売価格は○万円以上だ」と仰られる方がまれにいらっしゃいますが、施設の整備金額か販売価格を決めるのではなく、集客できる価格から逆算して土地・開発予算を決められることをおすすめしています。

競合施設とのバランス

主要商圏からみて、自施設よりも近距離に競合施設がある場合は、特に入念に事業計画を組む必要があります。基本的には競合施設を上回る機能を考える必要があります。
予算的に厳しい場合は、計画部屋数を減らしてでも、ハード面を充実させることをおすすめします。
温泉やサウナなどわかりやすいハードは目に見えて効果がでます。
価格競争に巻き込まれないようしっかりと競合調査を行うことが必要です。

閑散期を意識する

エリアによりますが、基本的に閑散期は冬季となるケースが多いです。
経営を考えるうえで冬季の集客をどうするか、赤字を出さない為にどうするか検討することが非常に重要です。
対策として、温泉や冬季ならではの食事の考案などを行っていく必要があります。
閑散期対策となる温泉

開業予算と収支計画のポイント

イニシャルコストを見通すポイント

まず、都市計画法の対応から検討します。大規模な開発工事が必要になるか否かがとても重要です。特に10000㎡を超える開発許可申請は、かなりの時間を必要としますので、予算と時間が限られた施設の開発地としては非常に厳しいです。
また、水道、電気、排水関係のインフラ整備条件も重要です。未開発地の場合は、上水の引き込み工事に相当額の負担が必要になるケースも多く、特に注意が必要です。
海や湖の近くでは、排水処理についても事前調査が必要です。湖や川に放流制限があるケースもあり、イニシャルコストに大きく影響します。また、海への放流には、漁協の同意が必要なケースも多く、時間を要することもあります。

他にも用途地域、防火、自然公園法、景観条例など専門的な知識がないと対応が難しい場合もあります。「わからないことが多く心配だ」と感じられる方は、ご相談に応じることも可能ですので、お気軽にお問い合わせください。

儲かる施設の条件(客室単価・オフシーズン・食事提供)

施設の経営で最も大事な指標はADR(客室単価)です。
この考え方は全ての宿泊業態に共通します。観光系の宿泊業態では、売れる日と売れない日は、ある程度共通しています。
日本は基本的に全国一律に休暇をとるシステムとなっており、春休み・GW・夏休み・冬休みは、どこも時期は同じとなりますので、人気のある日はどの事業者も同じです。この確実に予約がいただけるタイミングでしっかりと利益を稼げる施設づくりが、まず経営の第一ポイントとなります。

次にオフシーズンの集客です。集客の時期によってターゲット層を変化させていくこと、またそのターゲット層に響く宿泊プランや料金プランをタイムリーに打ち出していく必要があります。夏シーズンはファミリー層を中心に、春シーズンや秋シーズンは未就学児童の母親や若者グループを中心に考えていくことがベースとなります。
施設の立地によっても、集客ターゲットは個別に検討する必要がありますので、この点もご興味がある方はご相談ください。

経費を変動費化させる

利益を出すポイントとして、経費を変動化することが重要です。
宿泊施設は費用の大部分を変動費化することが可能です。特に食材提供については工夫が可能で、当社がプロデュースした施設では、施設内で食材の仕込みは一切行わない施設もあります。
仕込みや調理を施設内で行う前提で事業を組み立てると、どうしても固定人件費が大きくなってしまいます。このような仕組みですと、閑散期のある宿泊事業では赤字リスクが高くなります。

食事提供をケータリングのような形に近づけることで、この点は解消できます。
また、客室の清掃費も施設間でバラつきが大きい費用の一つです。
予約状況は数週間前から予測が可能であり、宿泊予約があった場合のみ出勤していただく雇用契約のスタッフを数名かかえると収益性の高い施設経営が実現できます。

犬と泊まれる施設の経営・開業のポイントをお伝えしてきましたが、より詳細な情報が必要とお考えの方は、ぜひ当社、いぬやどにお問合せ下さい。

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