犬に寒さ対策は必要?愛犬が冬を快適に過ごせるための6つの方法&おすすめグッズ

愛犬が冬を快適に過ごせるための6つの方法

犬に寒さ対策は必要?愛犬が冬を快適に過ごせるための6つの方法&おすすめグッズ

犬は全身が毛で覆われているため「寒さに強い」と思われがちですが、実はそうとも限りません。人間と同じ環境で生活することが当たり前の現代では、犬にも寒さ対策が必要です。今回は犬が冬を快適に過ごすための6つの方法と、寒さ対策に役立つおすすめグッズをご紹介します。

寒さに弱い犬の特徴

寒さに弱い犬の特徴
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人と同じように、寒いのが苦手な犬もいます。寒さを苦手とする犬には、ある共通した特徴があります。まずは寒さが苦手な犬の特徴を押さえて、愛犬に寒さ対策が必要かを検討しましょう。

シングルコートの犬は寒さに弱い傾向

犬の被毛には、皮膚を保護するための硬い毛質の「オーバーコート」と、体温を調節するためのふわふわとした毛質の「アンダーコート」の2種類があります。
オーバーコートとアンダーコートの両方を持つ犬は「ダブルコート」、オーバーコートのみの犬は「シングルコート」の毛質に分けられます。シングルコートの犬は体温を調節するための毛がないため、寒さに弱い傾向にあります。

毛質 代表的な犬種
シングルコート トイプードル、ヨークシャー・テリア、マルチーズ、パピヨン、シーズー、ビーグル、ダルメシアンなど
ダブルコート ポメラニアン、コーギー、柴犬、ボーダーコリー、ゴールデンレトリバーなど

原産国や体質によって寒さを感じやすい

被毛の理由以外でも、寒さを感じやすいといわれている犬種はいます。たとえば、暑い国が原産の犬です。メキシコ原産のチワワや、コンゴ共和国原産のバセンジーなどです。また、毛量が少ないイタリアングレーハウンドのような細身の犬種も、寒さを感じやすいといえます。
他にも、子犬は体温調節機能が未発達なため、暑さと寒さには敏感です。また、シニア犬は筋力の低下により、寒さが苦手になることもあります。

犬が寒がっているときのサイン

ワンちゃんの通常体温は人よりも高く、小型犬・中型犬だと38度後半~39度前半、大型犬だと37度後半~38度後半くらいだといわれています。しかし、気温が10度以下になると、個体差はありますが犬も寒さを感じてしまうようです。犬が寒さを感じているときに見られる様子は次のようなことです。

  • ・体を丸める
  • ・小刻みに震える
  • ・布団や毛布から出てこない
  • ・暖房器具の前から動かない
  • ・お散歩に行きたがらない、行ってもすぐ帰ろうとする
  • ・いつもより水を飲まない

愛犬がこのような様子のときは、室温や冷気が流れ込んできていないかなどを確認し、寒さ対策をしてあげましょう。

【お出かけ編】寒い時期のお散歩の注意点&寒さ対策

お散歩の注意点&寒さ対策
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寒さが厳しい季節でも、排せつのためや肥満防止、ストレス解消などの理由からお散歩はさせたいものです。ここからは、寒い時期にお散歩する際の注意点と対策法をご紹介します。

お散歩の時間帯

寒さ対策のひとつとして、お散歩の時間帯にも配慮しましょう。できれば気温が高い日中が望ましいです。夕方や夜にお散歩する習慣がある犬ならば、暗くなる前を目安とするとよいでしょう。
しかし、飼い主さんの都合によっては、早朝や夜にしかお散歩できないこともありますよね。その場合は、犬に防寒着を着せる、短時間で済ませるなど、愛犬が快適に外を歩けるような工夫をしてあげてください。
また、気温があまりにも低い場合や、雨・雪が降っているときは無理やり連れ出そうとはせず、室内で運動させてみるのがおすすめです。適度な運動をすることで体温が上がり、寒さ対策にもなります。

積雪で足元が見えにくい

雪がたくさん降ると積雪で地面が見えにくくなるため、外歩きには注意が必要です。雪に埋もれている食べ物やタバコの吸い殻などを誤飲してしまうケースもあるため、拾い食いをしてしまう犬は特に注意しましょう。
足元が見えにくいときのお散歩は、飼い主さんが地面の様子をよく見て、安全に歩けるように気を配ってあげてくださいね。

路面凍結防止の融雪剤に注意する

雪がたくさん積もる地域では、路面の凍結防止に融雪剤という塩化カルシウムを含んだ薬品を散布します。融雪剤に肉球などが触れてしまうと、炎症を起こして赤みが出たり、皮が剥けてしまったりすることも…。また、誤って口にしてしまうと、下痢や嘔吐などを起こしてしまう可能性もあります。
観光スポットの周辺や駐車場、スキー場近くでは融雪剤を散布している場面に遭遇することもありますが、そのような場所で愛犬を歩かせた後には、脚をきれいに洗い流し、濡れた体はしっかりと拭いてお手入れをしましょう。

【犬の寒さ対策】お出かけのときに役立つアイテム

犬の寒さ対策
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愛犬を連れてお出かけするときこそ、寒さ対策と工夫、防止は必要不可欠です。ここでは外出時の寒さ対策に役立つアイテムをご紹介します。

犬用防寒ウェア

犬用の防寒ウェアを着せれば体温が逃げにくくなるため、寒さ対策ができます。防寒ウェアは、保温効果の高い素材のものがおすすめです。また、愛犬にぴったりのサイズで、なおかつ動きやすさや着脱のしやすさも考慮しましょう。

<サイズの測り方>

首回り:首の周囲
胴回り:胴の一番太い部分
着丈:首の付け根からしっぽの付け根までの長さ

脚元対策グッズ

積雪量の多い地域では犬の脚が冷えてしまいがちなため、足元対策もする必要があります。防水性のあるブーツや靴下を履かせることで、犬の脚を冷えから守ることができます。

保温効果のあるリードやハーネス

犬の首元や胴体を冷えから守るためには、保温効果のあるリードやハーネスを着用しての寒さ対策がおすすめ。熱をキープしやすい素材や裏地のあるものを選ぶとよいでしょう。

【犬の寒さ対策】室内での快適な過ごし方

室内での快適な過ごし方
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日本は四季があり、一年を通して寒暖差がはっきりしています。地域にもよりますが、夏と冬には室温を調節する必要があります。ここでは、寒い時期に室内で快適に過ごすための方法と工夫についてご紹介します。

暖房器具を上手に使おう!

犬にとって適切な室温は、20度前後といわれています。犬はお腹の毛が少なく、冷気が溜まりやすい床の近くに居るため温かさを感じにくいものです。寒い季節には暖房器具を使用し、室温を快適に保ちましょう。

エアコン

エアコンは部屋の温かさを簡単に調節でき、犬がコードに届きにくいという点から、トラブルが少なく安心できる暖房器具といえるでしょう。
ただし、人が快適だと思っていても、犬にとっては暑すぎることも…。愛犬がハァハァと呼吸をしているときは暑がっているサインなので、エアコンの温度を下げてみてください。

床暖房・ホットカーペット

床暖房やホットカーペットは、床の全面が温まるため理想的な暖房器具ですが、犬にとっては暑く感じやすかったり、低温火傷になったりすることも。犬が一時的に避難できるように、床の一部にすのこなどを置いたり、ソファーに上がったりできるようにしましょう。

湯たんぽ

湯たんぽにはお湯を注いで使うタイプと、電子レンジで温めて使うタイプ、充電して使うタイプの3種類があります。ガスや電源要らずなので、気軽に温かさを感じられて安心ですよね。ペットの寝床に入れてあげている飼い主さんもいるようです。
ただし、人間用の湯たんぽは犬にとって熱すぎることもあるため、厚手の布で包みましょう。

ペット用ヒーター

ペット用ヒーターとは、ペット専用に設計された暖房器具のこと。ホットカーペットのサイズが小さくなったもので、ペットにとって適温になるように温度調節が可能です。
お手入れがしやすい洗えるタイプのものや、セーフティー機能が付いたもの、コードレスタイプも販売されています。サイズ展開も豊富なので、愛犬の体のサイズや使用する場所に見合ったものを選んでくださいね。

ペット用こたつ

猫や小型犬用に市販されているペット用こたつは、温かさを求めるだけではなく隠れ家的な空間に魅了され、スイッチがオフになっている時でも潜る犬もいます。
スイッチが入っているこたつに長時間潜り込んでいた犬が熱中症になるケースもあるため、犬が入ったらスイッチをオフにしたり、こたつ布団の一部をめくったりするようにしてくださいね。

布団・ベッド・毛布で寒さ対策

犬は暑さや寒さに敏感なので、寝床にも注意が必要です。眠るときの寒さ対策として、犬用のベッドや布団、毛布類の活用がおすすめです。冬場は保温効果のある素材や、厚みのあるものを選ぶとよいでしょう。
犬用のベッドや布団、毛布はエコで安心でき、お手入れが簡単な寒さ対策です。愛犬が快適に休める適切な環境を整えてあげてください。

寒い時期に犬をお留守番させるときの対策と注意点

寒い時期に犬をお留守番させるときの対策と注意点
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寒い時期に犬をお留守番させるときは、寒さ対策を万全にしたいものです。また、寒さ対策と同時に、冬場のお留守番時に注意するべきことがあります。

お留守番時の寒さ対策

犬にお留守番をさせるときは、暖房器具で室温を一定に保つことが大事です。また、犬の体を保温してくれる布団や毛布を用意してあげましょう。犬が快適に感じられる室温で快適に過ごせる環境にし、お留守番をさせてくださいね。

お留守番時の寒さ対策の注意点

寒い時期にお留守番をさせるとき、愛犬の寒さ対策はどうしたらいいのだろう?と悩む飼い主さんも少なくないでしょう。愛犬が快適な環境でお留守番してくれれば安心できますよね。ここではお留守番時の寒さ対策として、注意することを2つご紹介します。

設定温度に注意する

寒さ対策も大事ですが、室内の温度が上がり過ぎると犬が脱水症状を起こしてしまうことがあります。また、暖かい室内にずっと居続けることで体温調節機能が鈍ってしまうことも。
お留守番をさせるときは、エアコンの温度を低く設定しましょう。また、エアコンによる乾燥を防ぐために、濡らした大判タオルなどを干しておくとよいですよ。

電気コードを使うタイプは極力避ける

犬がお留守番している時に、思いがけないことが起こることもあります。例えば、電気コードをおもちゃのロープだと勘違いして噛んだり、ちぎったりしてしまうことも…。
犬がケガをしたり、発火や引火の恐れもあったりするので、電気コードを使う暖房器具の使用は控えましょう。お留守番時には、愛犬が長く居る場所に毛布を置いてあげる対策が安全で安心です。

まとめ

犬は犬種や被毛の種類によって寒さに強い・弱いがあり、人と同じように極端に寒さが苦手な子もいますよね。個体差があるため、寒い季節は愛犬の様子をよく観察し、必要に応じた対策をしてあげることがポイントです。
また、室内と室外の急激な温度差で体調を崩してしまうこともあります。外出する際も、愛犬の寒がり方や体調に合わせて防寒着や足元の冷えを対策するグッズを取り入れてみてくださいね。