犬の管理栄養士が教える!旅先で注意したい、BBQで食べてOKな食べ物、NGな食べ物とは
目次
犬が食べられないBBQのNG食材
犬が食べると危険な食材を知って、安全にBBQを楽しみましょう。
ネギ類
ネギ類は、犬に絶対に与えてはいけない食材です。ネギ類とは、玉ねぎ・長ネギなどの他、ニラなども含まれます。
気をつけたいのが、カレーなどをつくる時に味付け前のお肉だけ犬に与える場合。玉ねぎと一緒に煮込んだ肉には、煮汁が染み込んでいるため玉ねぎ中毒を起こす可能性があります。
味付きの肉
BBQのメイン食材ともいえる肉類ですが、タレに漬け込んである味のついたお肉は犬にはNGです。犬が食べる分を事前に取り分けておきましょう。
ハム・ソーセージなどの加工品
人間用に加工されたハムやソーセージは、塩分が多く調味料も使われているため、犬に与えるのは避けましょう。
カニ・エビ
生のカニやエビなどに含まれるチアミナーゼは、ビタミンB1欠乏症につながる場合があるため与えない方がよい食材です。
火を通したものならごく少量は問題ありませんが、殻や甲羅を誤飲しないように気をつけてください。
貝類も犬によっては消化不良で下痢・嘔吐を引き起こすことがあります。絶対にNGというわけではありませんが、積極的に与えるのは避けた方がよいでしょう。
チョコレート・マシュマロ
チョコレートに含まれるテオブロミンは、重篤な中毒症状を引き起こす可能性があり、最悪の場合は命を落とす危険もあります。少量でも絶対に与えないでください。
BBQ定番の焼きマシュマロも、注意したい食材です。栄養素的には大きな問題はありませんが、糖分が多いためカロリーの過剰摂取になる可能性があります。
また、基本的に犬は食材を丸のみで食べるため、マシュマロのような弾力のある食材は喉につまらせる危険があるので気をつけましょう。
ぶどう類
ぶどう中毒と呼ばれる「急性腎不全」を引き起こす可能性があります。フレッシュなぶどうだけでなく、レーズンなどの加工品も犬にはNGです。
アルコール
アルコールは、ほんの少量でも命にかかわるため絶対に与えてはいけません。
その他・気をつける食材
BBQの時に用意するおやつにキシリトール入りのものがあったら、絶対に犬に与えないでください。犬の大きさにかかわらず、キシリトール入りのガム2枚程度でも重篤な中毒症状を引き起こすことがあります。
「砂糖不使用」と書かれた商品に使われていることが多いので、注意してください。
また、おいしいニオイのついた串は犬が誤飲しやすく、内蔵を傷つけてしまう可能性があります。ごみ袋の中から見つけて食べてしまう犬もいます。
犬の安全のためにも、食材やごみの管理は徹底して行いましょう。
犬が食べられるBBQのOK食材
BBQには、犬が食べられる食材もたくさんあります。犬の分は最初に焼いて取り分けておくか、専用のアルミホイルなどを用意してその上で焼いてください。
飼い主さん用の食材と一緒に焼くと、濃い味付けのタレがついてしまったり、網に残ったNG食材と混ざったりする可能性があります。
味をつけていない肉
味付けをする前の肉を、犬用に分けておきましょう。
にんじん
にんじんは、犬の視力、皮膚や被毛などを健康に保つβカロチンが豊富に含まれています。強い抗酸化作用もあるため、免疫力UPも期待できます。
きゃべつ
犬に与える時は、焼いても生でも大丈夫です。整腸作用があるため、食べすぎると便が柔らかくなる犬もいるので気をつけましょう。
アスパラガス
アスパラガスに含まれるアスパラギン酸は、疲労回復効果が期待できます。ただし生のアスパラガスは消化に悪いため、必ず火を通してから与えてください。
いも類
食物繊維が豊富ないも類は、犬の腸内サポートにおすすめの食材です。必ず加熱してから与えてください。じゃがいもは、毒性物質が含まれる芽の部分を取り除いて与えるようにしましょう。
かぼちゃ
甘くておいしいかぼちゃは、犬が好む食材のひとつです。ただしカロリーが高めなので、与えすぎないように気をつけましょう。
犬に野菜を与える時の注意点
とうもろこしなど芯のある野菜の可食部分は食べても大丈夫ですが、芯がついたまま与えてはいけません。とうもろこしの芯を大きな塊で食べると、呼吸困難や腸閉塞などを引き起こすことがあります。最悪の場合は、開腹手術で取り出すことにもなるため注意しましょう。
犬に魚を与える時の注意点
川辺のBBQの場合、釣った魚を焼いて食べることもありますよね。川で釣れるニジマスや鮎などは、犬にとっても魅力的な食材です。しっかりと焼いてから、骨をはずしてほぐした身を与えましょう。
犬に肉を与える時の注意点
肉はレアではなく、中まで火を通してから与えてください。その際、中心部分の温度がかなり高くなっています。かならず人肌程度まで冷ましてから与えましょう。
鶏の骨は裂けた時に尖りやすく、胃や食道を傷つけてしまう可能性があります。手羽先など骨のついた鶏肉は、ほぐして肉の部分だけを与えるようにしてください。
犬とBBQをする時の注意点
目を離さない
BBQは包丁などの調理器具や犬が食べると危険な食材があったり、火を使っていたりします。思わぬ事故が起きないように、犬から目を離さないようにしましょう。
熱中症に注意
はしゃいで水の入った皿をひっくりかえしてしまったり、からっぽになっているのに気がつかなかったりすると、犬が水を飲めず熱中症のリスクが高まります。BBQ中も意識して水を用意してあげましょう。
涼しい時間でも、木陰など気温の低い場所に犬の居場所を用意してあげるようにしてください。
防虫対策を忘れずに
自然の多い場所でBBQをする時には、蚊やマダニ・ノミなどの対策を忘れずに行いましょう。予防薬はもちろん、防虫効果のある首輪や犬服、虫よけスプレーなどを用意すると安心です。
近所の動物病院を調べておく
細心の注意を払っていても、予想していない事故が起きる可能性もあります。火傷や誤飲など、トラブルが起きた時に連れて行ける動物病院を事前にチェックしておきましょう。
まわりの人への配慮を忘れない
BBQ場では他の利用者もたくさんいます。なかには犬が苦手という人もいるため、必ずリードをつけて自分たちの側から離れないようにさせましょう。
トイレはBBQの前に済ませておくのも大切なマナーです。
犬とBBQにあると便利なグッズはこれ!
愛犬とBBQをする時に、あると便利なグッズを紹介します。
アウトドア用のペグ
BBQ場はリードフックが設置されていない場所が多いため、アウトドア用のペグ(地面に差して使う係留用の杭)があると便利です。
テーブルや椅子にリードをつなぐと、犬が引っ張って倒してしまうなど思わぬ事故につながります。
また、係留中はリードでつないであるからと安心せず、犬から目を離さないようにしましょう。
ショルダーリード
ペグ禁止のエリアや、コンクリートなどペグが刺せない場所では、ショルダーリード(肩にかけて使用するタイプのリード)があるといいでしょう。調理中や食事する時なども、両手が空いて自由に使えます。
常に飼い主さんの近くにいられるため、怖がりの犬も安心して過ごせます。
ドッグコットやマットなど
BBQ中は、犬が安心して過ごせる居場所を用意してあげましょう。使い慣れたマットや、ドッグコットなどがあるといいですね。高さのあるドッグコットは、マダニ対策としても有効です。
用意する場所は、コンロやテーブルから離れた場所にします。万が一、機材が倒れた時にも、火や熱い食材でケガをする心配がないような場所を選んであげましょう。
コング・アイス
BBQは時間も長いため、犬が飽きないように特別なおやつを用意してあげるのもよいでしょう。
コングなどの知育玩具にペースト状のおやつを入れて、シャーベット状に凍らせてあげるコング・アイスもおすすめです。なめている間にゆっくりと溶け出すため、犬は長時間楽しんで食べられます。
家の中だと床がとけたおやつでベタベタになってしまいますが、アウトドアでは食後の掃除の心配もありません。
シャンプータオル
BBQでは、思わぬ汚れがついてしまうこともあります。ベタつく汚れがついても犬を洗わずにキレイにできて便利です。
愛犬とグランピングを楽しめる施設
愛犬と一緒のBBQに憧れるけれど、準備や片付けも大変そうでハードルが高いと感じている方におすすめなのが、グランピングです。
今回は、愛犬の食事がついている・愛犬と一緒に楽しめるアクティビティがあるなど、愛犬にうれしいサービスのある施設をご紹介します。
ドッググランピング京都天橋立
ビーチが目の前という絶好のロケーションにある、愛犬・ペット同伴限定のグランピング施設。ドッグランにもなる専用庭で、波の音を聞きながらBBQが楽しめます。
<施設情報>
【ドッググランピング京都天橋立】
住所/京都府宮津市日置3087−13
TEL/0772-45-1073
営業時間/チェックイン15:00 チェックアウト8:00~10:00
アクセス/[電車]京都丹後鉄道「天橋立駅」から無料送迎(要予約)またはタクシー10分
[車]京都縦貫自動車道「与謝天橋立I.C.」から約20分
駐車場/あり
URL/https://www.dog-glamping.com/
ドッググランピング滋賀高島
1日6組限定のプライベートドッグラン付グランピング施設。BBQはもちろん、愛犬と一緒にできるバームクーヘン作り体験もおすすめです。
<施設情報>
【ドッググランピング滋賀高島】
住所/滋賀県高島市安曇川町下小川2248-2
TEL/0772-45-1073
営業時間/チェックイン15:00 チェックアウト8:00~10:00
アクセス/[電車]JR湖西線「近江高島駅」から無料送迎(要予約)またはタクシーで5分
[車]名神高速道路「京都東I.C.」より約1時
駐車場/あり
URL/https://www.shiga-dogglamping.com/
GLAMPDOG 伊勢賢島
最大200㎡のプライベートドッグランには、愛犬も大喜びのアジリティも。地元の豪華食材をつかったBBQプランをご用意しています。
<施設情報>
【GLAMP DOG伊勢賢島】
住所/(チェックイン場所)三重県志摩市阿児町神明863-4「グランドーム伊勢賢島」
営業時間/チェックイン15:00 チェックアウト11:00
アクセス/[電車]近鉄志摩線「賢島駅」より徒歩15分(無料送迎あり※要事前予約)
[車]・第二伊勢道路「鳥羽南白木IC」から約25分
・伊勢自動車道「伊勢西IC」から約30分
駐車場/あり
URL/https://www.dogglamping-iseshima.com/
広島ドッググランピング 温井ダムリゾート
すべてのエリアが愛犬同伴OK、施設中央にはドッグランスペースも完備しています。夕食にはオールインクルーシブで楽しめる無料のBAR TIMEをお楽しみください。
<施設情報>
【広島ドッググランピング温井ダムリゾート】
住所/広島県山県郡安芸太田町加計高果11654-2
TEL/082-625-0141
営業時間/チェックイン15:00~18:00 チェックアウト10:00
アクセス/[電車]JR「中島駅」よりバスで約1時間
[車]加計スマートICより車で約10分
駐車場/あり
URL/https://www.nukui-glamping.com/
まとめ
自然を感じながらおいしいものを食べるBBQは、飼い主さんと愛犬の絆が深まる最高のレジャーです。愛犬と同じものを食べていると「家族なんだなぁ!」と感じますよね。まずは気軽にはじめられるグランピングから挑戦してみてはいかがでしょう。
今回ご紹介した他にも、愛犬の食事やおやつの用意のあるグランピング施設もあります。ぜひリゾグラでチェックしてみてくださいね。
※本コラムは、2022年8月6日現在の情報に基づいて作成されたものです。各施設の最新情報は、公式サイトをご確認ください。
WRITER/村田幸音
犬の管理栄養士・ペット災害危機管理士
犬・猫・うさぎ・ハムスター・亀・熱帯魚・インコ・ヒヨコを家族に育ち、現在は柴犬と暮らす愛犬家。趣味は犬連れ旅行と犬連れごはん。